巨大色素性母斑、獣皮様母斑について検索して
この巨大色素性母斑ネットワーク、 通称母斑ネットに
いらっしゃったみなさまこんにちは!
巨大色素性母斑を治療中の娘(最近美醜の判断がつくようになったらしく「オカーサン、オッパイ、チッチャイスギルジャナイカナー」と突然嘲笑ってきた三歳女児、母は悲しくて胸が萎みました)をもつ二児の母、asukaです!
さてジェイス術後のプレパレーションその③まできました!
最後は
『ジェイス洗浄解禁編』です。
あのちゃんとくっつくまでは
引っ掻いたりしたら取れるとか言われるジェイスを
いよいよ洗う時が来ます…
経験談と合わせてご覧ください↓
ジェイス術後説明えほん『ジェイス洗浄解禁』
かいたひと:asuka
我が家は術後9日目に洗浄解禁になりました。
泡タイプの石鹸で、泡を沢山つけて患部に直接触れないように洗います。
経験談を寄せて頂いた皆さんのお話を聞く限りは、
泡石鹸でソフトに洗う、というのはどの方も共通のようでした。
先生曰く、ジェイス貼ってるから患部は痛くないはずってことでしたが、
うちの子は明らかに痛がっていました。
うちの子が大げさっていう可能性も捨てきれませんが…(笑)
うちはまだ赤くジュクジュクした状態でシャワーしましたけど、
全然痛そうな様子はなく驚きました。
久々のシャワー気持ちいい♪くらいなかんじでびっくりしました!
我が家の場合はほとんど痛がりませんでした。
先生曰く、母斑を深く取れば取るほど、
一時的に痛みを感じなくなるんだとか!?
ただ、うちの子はシャワーの水圧は感じたらしく、
強いシャワーだと嫌がるので、ごく弱いシャワーで洗っていました。
シャワー解禁時の反応は様々でした。
ただ、慣れるまでは
ジェイスの部分の感覚が今までと違うと感じるお子さんもいるようなので、
『ジェイスは濡れるの初めてだからびっくりしちゃうかもしれない』という形で予告しています。
違和感を『怖い、不安』と感じるお子さんも居なくはないようなので、
「ジェイスびっくりしてるのかな、だんだん慣れるからね」と、
患部を客観視させるっておかしな言い方かもしれませんが、
ジェイスを擬人化させることで
違和感に対する気持ちの整理をつけやすくなるかもしれません。
ジェイス術後、一番多く上がったお悩みは『痒み』でした。
こどもにむけての痒みについての説明はこの一枚だけですが、
実は、この痒み問題、個人差はありますが
長期戦になりやすいそうで…
皆さんあの手この手で対策をされているので、
ここで一気にご紹介↓
患部の保護を色々試しましたが根本的な解決にはならず、
主治医に相談したらアンテベート軟膏とヒルドイドソフト軟膏を混ぜたものを処方してくれて、お風呂上りに一回塗るだけで掻かなくなりました!
痒いところにキンダベート軟膏、
傷が出来たらゲンタマイシン軟膏 を処方されました。
保育園でも、
術後の症状と薬の説明を書いたメモをジップロックでまとめて
どの先生にもわかるようにしておいてもらいました。
患部の保護でミトンを付けてみたり、
患部を冷やしてみたり、
掻いた時に傷になるのを少しでも防げるかなと思って
常に爪は短く切っていました。
あとは全力で遊ばせる!
掻きそうになったら手を持ってて遊びしたりしていました。
遊びに夢中になったりおもちゃを持たせると気がそちらにいって掻くのをやめてくれます。
体温が上がると痒みが出てくるようで、
お風呂の時、ミルクを飲んでいる時なども痒そうにしています。
寝ている時も痒みで起きたりしてしまうのか、
泣きながら掻いたりしています。
うちは塗り薬(プロペトとエギザルベ)は
朝塗った後毎日持って行って、
飲み薬(ポララミン)は保健室の冷蔵庫に置いて貰い、
痒みが出た時だけ飲ませて貰っています。
あとアイスノンを学校に置いて貰って痒くなったら冷やして貰います。
マジックテープで留められるものを作っています。
入浴後はワセリン、赤みが出ている時はエキザルを塗っていました。
寝ている時は抑制筒とミトンをして掻かないようにしていました!
術後5ヶ月経ちましたが
今まで手術したところをそんなに掻いていない気がします。
うちはヒルドイド軟膏とマイザー軟膏の混ざったのを
お風呂から出た時と朝着替える時、
1日1~2回塗るよう言われています。
痒い時、手が届かないところは地面にスリスリしたり、
手が届くところは掻いてしまうので、
大人が軽く撫でたり、おもちゃなどで気を逸らしています。
夜が特に痒くなるみたいで、痒くて起きて泣いたりもあります…。
術後、患部の保護を一ヶ月継続させていましたが、
それでも寝ている時は抑制筒ごと掻いていました。
ただ、保護に使っていたギプスやネット包帯自体も痒かったようで、
保護解除になってからはさほど触らなくなりました。
入浴後、入眠時、寝起きの時は体温が高いからか
よく掻きむしっていました。
>対策
・保湿はヒルドイド(ローション、ムース、ソフト軟膏、クリームと状態を見て使い分け)
・痒がるところは
キンダベート→リドメックス→リンデロンの順で使い分け
効果が高いと言われたので、
痒みが強いところは
ローション+ソフト軟膏+少し時間を置いてからリンデロン)
・アレジオンを毎朝服用
・爪をこまめに切りヤスリをかけ丸くしておく!
・掻きむしりが止まらない時は「マッサージしてあげよう!」と
軟膏を塗りながら指の腹で優しく掻いてあげる
「痒い時はお薬塗るから、すぐ言ってね!」と
しつこく言い聞かせていたら、
二歳過ぎてからは「かゆい!おくすりぬって!」と
自分から言えるようになりました。
だいたい術後半年くらいには強い痒みは落ち着いたように思います。
保湿剤や炎症止め、いろんな名前のお薬が出てきましたね…!
体温と痒みが紐づいているようなので、
体温が高くなる時間帯に意識して気を配ってあげられたら、
痒みに対して早めのフォローがしやすくなりそうですね。
痒みに対してすぐ対応して貰えたり、
痒みのストレスを受け止めて貰えると
『痒い』→『掻く』ではなく、
『痒い』→『まわりの大人に頼る』というルーティーンが
お子さんにも習慣付きやすいかと思います。
見守る側としても『いつまで痒いねん』と思うこともあるかもしれませんが、
ここはお子さんとの信頼関係をより強固にするためにも踏ん張りどころですね…!
家族以外にも痒み対策をして貰える時用のオプションパーツ(右下)を作ったので、
保育園や幼稚園、学校でも対応して貰える場合は
『せんせいもぬってくれるよ』という形で捕捉に使ってみてください。
ジェイス術後ケア説明はこれでおしまいです。
ジェイス、結構痒いらしいのに、
こどもに『一生もんだから大事にしてくれよ!』っていうのは
ハードルが高いのかなと感じたので、
『ジェイスと君のケアはまわりがやるからね』という締め方にしてみました。
あと、途中で退院、抜糸外来される方向けに
③のファイルに
↑を最後のページにつけてあります。
必要な方は退院のタイミング、外来のタイミングで
こちらのページを差し込んで下さい。
オプションパーツはまとめて③のファイルに入れてあります。
空白の吹き出しも付けたので、
なにか捕捉が必要なページにはこちら使ってみてください。
子も、親も、ひとりで頑張らない!
ジェイス経験者さん達の術後の様子を見させていただいて、
私の中でのジェイスの印象は
- 痒みが出ない人もいるけど、強い痒みが長く続く人も少なくない
- 術後のジェイスはしばらく赤みが続いて色が落ち着くまで結構期間を要する(詳しくはジェイス公式HPで)
- でも、無事落ち着いてくるとすごく綺麗。SUGOI
というかんじでした。
つまり、こども目線で考えると
黒くなくなったけど
めっちゃ赤いし痒いし
いつまでやるねん
ってなるんじゃないかと…。
なので、
こどもとジェイスが仲良く一心同体として平和に暮らすためには
周りのサポートが不可欠なのだと思います。
痒み対策にしても色んな方法があるようなので、
途方に暮れる前に、主治医や皮膚科小児科などで相談してみましょう!
「痒くなるもんだからね~」と聞き流すような医師だったら
別の病院に行ってみましょう!
「それは大変だね」とあの手この手考えてくれる相手がいるだけで
気持ちの負担は全然違ってくると思います!
こどもが治療のストレスをひとりで抱えてしまわないように、
そして治療をサポートするご家族も、
そのプレッシャーをひとりで抱えてしまわないように。
根気のいる治療なので
さくせんコマンドは『みんなたよろう』推奨です!
この説明えほんが少しでも、
巨大色素性母斑治療を頑張るみなさんのサポートアイテムになれたら幸いです。
今回も作成にご協力くださった皆様、本当にありがとうございました!