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巨大色素性母斑【こどもへの説明】手術日のプレパレーション

巨大色素性母斑、獣皮様母斑について検索して

この巨大色素性母斑ネットワーク、 通称母斑ネットに

いらっしゃったみなさまこんにちは!

巨大色素性母斑を治療中の娘(最近お歌の耳コピが上手すぎるのでおうちで聖飢魔ⅡのCDとかかけられない)をもつ

二児の母、asukaです!

 

 

今回は連続企画として前回から引き続き、

『入院や手術のこと、こどもにどう説明してる?』をテーマに

母斑治療中のお子さんがいらっしゃる親御さん達からの経験談や、

我が子のためにオリジナルの治療説明えほんを描かれた

あおまめさんのブログ(母斑手術の流れ〜手術当日編 : うちの娘の場合。~色素性母斑治療と日々の暮らし~)を参考にして作製した

『こどもにむけた母斑治療説明えほん』をご紹介したいと思います。

今回もブログの最後にダウンロードURLを公開していますので、

良かったら利用してみてください。

 

 

『こどもにむけた母斑治療説明えほん』

 ~あしたは、しゅじゅつ。~

 原案:あおまめさん、かいたひと:asuka

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手術室で会うお医者さんはいつもと違ってみんな帽子をかぶっています。

 

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単独入院しているお子さんには看護師さんが、

付き添い入院をしているお子さんには付き添いの方が

お水やお茶、イオン水等、病院で指示された飲料を飲ませます。

早朝の時間指定になることが多く、寝起きが悪いと大変なのですが、

ここは頑張って飲んでもらいましょう。

 

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ここまで説明すべきなのか、と悩んだページですが、

入院中に何度も、

「ママ、なんかちょうだい」と泣き続けるお子さんと

「だめなんだってば…」と困り果てるお母さんの姿を目にしたことがあるので、

加えることにしました。

 

術前の飲食制限について母斑グループの方々に

どんな工夫をされているか聞いてみたところ、

朝起きたらすぐ着替えさせてお茶をもってプレイルームへ。

朝食配膳までにはプレイルームに移動しておき、

他の子の食事が目に入らないようにしています。

 

食べられない理由についての説明は

『手術の時にお口から出てきたら大変だから』と前日のうちに説明しますが、「ナゼ?」とさらに畳みかけられたら、

『お腹に食べ物があると、ねんねする麻酔のお薬を使った時に気持ち悪くなってしまうかもしれないんだよ。それがお口から出てきたら、喉に詰まって息が出来なくなってしまうよ』等の説明をしています。

 

朝食配膳の気配やにおいで食欲スイッチが入る前に

プレイルームに避難するのは良い手だなと思いました!

そして飲食制限の説明、

『ごえんせいはいえんになってしまうよ』と言われても

なかなかイメージわかないよな~と悩んでいた部分だったのですが、

『喉に詰まって息が出来なくなってしまう』という窒息の危険性強調ほうが

小さなお子さんには重大さがイメージしやすそうだなと思って

えほんの本文にも使わせていただきました。

 

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看護師さんのとなりに不自然な空間がありますね、

ここは、

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こういうオプションパーツページを付けておくので、

 

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こんなかんじで使ってみてください。

手術室(または前室)までお気に入りのおもちゃ等をひとつだけ持ち込ませてくれる病院もあるので、

持ち込み許可が出た時は「なにを持っていこうか?」と楽しく相談することで

お子さんの不安を和らげてあげられるかもしれません。

 

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手術室の前室でお子さんについて、

氏名、生年月日、手術する場所など聞かれます。

お話が出来る年齢のお子さんには出来るだけ自分でお話をさせると、

「自分で言えてえらいねー!」など盛り上げてくれる看護師さんが多いのでおすすめ。

 


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ここはオプションパーツをつけるとこんなかんじ。

病院によっては両親揃って付き添いに来ていても手術室に入れる人数制限があったり、

前室でお子さんをスタッフに預けて付き添いのひととはそこでバイバイ、ということもあるので、事前に当日の細かい段取りの確認をしましょう。

 

 

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シューシュー音がして独特のにおいがする麻酔のマスクを怖がるお子さんが多いと思います。

 

この『マスクにふー、ふーできるかな?』というのは

病気の子どもへのプレパレーション―臨床ですぐに使える知識とツール (Primary Nurse Series)

病気の子どもへのプレパレーション―臨床ですぐに使える知識とツール (Primary Nurse Series)

 

 こちらの本を参考にしました。

 

音とにおいで何か出てきているのがわかって怖いのに、

そこで『吸う』のって難しいですよね。

でも『吹く』とそのあと無意識に吸ってしまうので、

上手に吸引出来るようです。

『ふーふー』が出来る年齢のお子さんとは、

説明えほんを見ながら事前に練習をしておくのもおすすめです!

 

 

そして術後、

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手術日の一日の流れはこんなかんじです。

 

  最後のページにつけたオプションパーツその2↓

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モニター描いて力尽きた感のあるタッチの点滴袋ですみません…(笑)

 

お医者さんごっこセットって百円ショップでも売ってたりするけれど、

点滴やモニターの見本はなかなか無いと思うので、 

これを…

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・ちっちゃい箱(モニターの絵を貼る)

・断線しちゃった充電ケーブルとか紐とか

・絆創膏

・ちっちゃい靴下

・セロテープ

・人形

 を用意しまして、

こうして…
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こうなのじゃ。

 

小児の点滴はぐるぐる巻きにして固定するので、

点滴をつけた所に靴下を被せています。

モニターの先は絆創膏みたいなテープでくるっと足の親指につけられることが多いです。

 

こんな形でお子さんと一緒に人形に点滴とモニターをつけながら、

『これはは元気になるのを手伝ってくれるお助けアイテムだよ』と教えてあげるのが効果的なのだそうです。

 

 

経験者から、親御さんへのプレパレーション

母斑グループの中の雑談でとあるお母さまからこんなお話がありました、

 

これから初めてお子さんが手術をされる皆さんにお伝えしたいことが。

 

我が子が手術を受けた病院では

親が手術室の中まで付き添い、

子が麻酔で眠るまでを見届けるという流れでした。

麻酔の際に医師達と一緒に子を押さえないといけない時もありました

 

私は初回時、自分が手術室の中まで行くという事前知識もなく、

当日ギリギリまで流れを知らなかったため、

泣いている小さい娘が押さえつけられているのを見て

罪悪感とかいろんな感情で本当にショックでした。

 

たぶんこういう流れを前もって知っていたら、

想像したりシミュレーションもしただろうし、

実際見ても『あぁ、こういうことなんだな』と思えただろうから

あそこまでこころ乱れることなかったと思います。

 

ご夫婦でならまだ分かち合える部分もありますけど、

もしママひとりで付き添う方はひとりで背負わなきゃいけないので、

あらかじめこういう流れがある可能性も

お伝えしておきたいなと思いました。

少しでもこころのダメージは少なくしていただきたいので…。 

 

これを受け、他の方からも、

それは是非知っておいていただきたい事ですよね。

私のこどもが何度か手術した病院では、

前室で受け渡しになることが多くて、

「まだ小さくてよくわかっていないからこちらでお預かりしますね」と言われてそこでバイバイでした。

 

何回目かの手術で初めて手術室まで付き添ったら、

本当に大暴れの我が子をみんなで押さえつけて眠らせるので衝撃でした。

しっかりマスクを当てないと薬が効かないし、

危ないから押さえるという理由は勿論理解しているのですが、

あの(麻酔が効いて)が子が脱力する瞬間のダメージを

いきなり味わうとトラウマものですね…

 

でもしっかり眠らせることで先生が治療に取り掛かれるので、

いちばん大事なところだと思って私も気を引き締めて付き添っています。

 

私も、一歳以降の手術では毎回手術室まで付き添い、

膝に娘を乗せて抱きしめた状態で麻酔をかけているので、

このお二人のお話、ものすごく共感しました。

自分の腕の中で大暴れしていた娘がスッ…と脱力する瞬間は、

何度経験しても、自分の血の気が引く音が聞こえてきそうな心持ちになります。

 

悪いことをしているんじゃない、

治療が受けられるんだから可哀想なことをしているんでもない、

でもこみ上げてくるものはあると思います。

 

何も考えてしまわないよう意識して、

ゆっくり呼吸するよう自分をコントロールして、

医療スタッフを信じて待ちましょう。

 

こどもへのプレパレーションも大事だけど、

親だってこころの準備大事ですよね!

 

あなたとあなたのお子さんが、

少しでもこころを軽くして手術に臨めますように。

 

 

あ、あとですね、

えほんのほうの術後の様子はなんとも落ち着いたものですが、

お子さんによってはなかなか落ち着くことが出来なくて

安静にするのが大変なこともあります。

 

がんばりました。 | 僕の太陽◎歌舞伎メーキャップ症候群の息子と、巨大色素性母斑を持つ娘の記録

↑私の娘は毎度、獣のように怒り狂っての病室帰還になるので、

良かったら術後激しいパターンの参考にご覧ください。

術後は血と汗と涙が滲むこどもを抱きかかえて過ごすことになる場合もあるので、

色々付いても目立たない服にしておくことをお勧めします!

 

 

 

今回公開した説明えほんのダウンロードはこちら↓

あしたは、しゅじゅつ。PDF.pdf - Google ドライブ

あしたは、しゅじゅつ。JPEG - Google ドライブ

 

(※コンビニのコピー機ネットプリントされる方は

 プレパレーション準備編 | りんご日記

 ↑こちらの記事でコンビニプリント手順わかりやすく紹介して下さっています!)

 

 

こどもが手術を受けることになったときの

こころの準備のステップをわかりやすく解説してくれているサイト↓

お子さんが手術を受けることになったとき | 国立成育医療研究センター

お子さんの年齢別に『○日前から説明しましょう』などの紹介がありとってもわかりやすかったです!