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巨大色素性母斑【こどもへの説明】術後のプレパレーション

 

巨大色素性母斑、獣皮様母斑の治療について検索して

この巨大色素性母斑ネットワーク、 通称母斑ネットに

いらっしゃったみなさまこんにちは!

巨大色素性母斑を治療中の娘(電車でイケメンが隣に座ると無言で満面の笑みになる三歳女児)をもつ二児の母、asukaです!

 

今回も引き続き、

『こどもに入院や手術のこと、なんて説明する?』というテーマのもと、

母斑患者さんのご家族の方々から伺った経験談や、

自作の絵本でお子さんに説明をしたというあおまめさんのブログ↓

母斑手術の流れ〜抜糸、抜鈎編 : うちの娘の場合。~色素性母斑治療と日々の暮らし~

を参考に作製した『こどもにむけた母斑治療説明えほん』をご紹介したいと思います。

 

 

私の拙いお絵描きスキルでご紹介してきた説明えほん企画も今回で一区切りです。

前回同様、記事の最後にダウンロードURLを公開しています。

お子さんの入院付き添い経験のある親御さんから頂いたアイディアも

盛り込まれたものになっていますので、

ご活用いただけると嬉しいです。

 

 

こどもにむけた母斑治療説明えほん

術後~抜糸、退院まで

原案あおまめさん、かいたひと:asuka

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術後は看護師さんもお医者さんも体調のチェックや回診で頻繁に会いに来てくれます。

~付添経験のある親御さんからのコメント~

絶対処置が終わったらありがとうと言わせてます!
先生は別にいじめてるわけでもなく、あなたのためを思ってしてくださっているというのを少しでも感じてほしくて。

 

検温や体拭き、処置が終わったら必ず子に「ありがとうは?」と促し、

習慣づけさせました。
親子間、親と医師・看護師、子と医師・看護師と、それぞれでしっかり意思疎通を図ることで、治療に取り組む良いチームになるのかなぁと思います。

術後、白衣を怖がるようになるお子さんも少なくはないので、

自然な形でコミュニケーションを促していけるといいですね!

 

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テープをとるときにいたいのがイヤだというのがわかっているので、

ひたすら、テープはがすのがいたいんだよね、

テープはがしたらあとは、包帯巻き巻きだよ。
巻き巻きは痛くないよね。と声かけます。

先生にはとにかく、テープは丁寧に痛くないようにはがしてください!とお願いしています。

 

処置に『痛みがある、無い』は予告をしたほうが心の準備はしやすいそうです。

そのうえで、

「どうしたら痛くないか一緒に考えてやってみよう」という働きかけをすることで、

不安を和らげ、また医療スタッフに対しても『自分に協力してくれる人』という認識を持てるのではないかと思います。

 

あと、ケアの時、「やだやだ~!」と

お子さんが拒否モードに入ってしまった場合、

少し泣きが落ち着くのを待って、

「テープ剥がすの、先生にやってもらうのとママがやるのとどっちがいい?」等、

本人が選べる範囲のことを選ばせるというのも、

『相談』のひとつの形で受け入れやすくなるきっかけになるそうです。

術後ケアは毎日のことなので、試行錯誤して

親子ともに頑張りましょう…‼

 

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これです~…、

小さい子の力でも、やんちゃしていると結構出血するものなんですよね…。

裂けて再縫合となると大変なので油断せずに過ごしましょう!

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病院によって、処置中親が付き添えるところと、

廊下などで待たされるところがあると思うので、

希望を伝えて相談してみてください。

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動くとどうなってしまうかの説明。

失敗例のキャラはお子さんと似ていたら、

眼鏡や髪飾りをつけたり眉をげじげじにしたりしてビジュアルを遠ざけ、

失敗例は別人で、

成功例のキャラはお子さん自身、という

自分が適切に行動できるイメージを持てるようにしてあげてください。

 

そして、動かないお約束。

本当にこれだけは頑張ってほしいところですが、

 

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お子さんの年齢によっては

「動かないように我慢できる」と本人が言っていても

どうしても動いてしまう場合が十分有り得るので、

動かないように我慢するのが大変な時にはお手伝いすることも

話しておくのがいいかと思います。

(さもなくば押さえ込む、という脅しではなく、『お手伝い♡』です。)

 

処置の最中はお子さんの好きなキャラクターについて問いかけたり、

出来ている事を具体的に褒める等、おしゃべりで気を逸らすのがいいそうです。

見守るほうもドキドキですが、

ここは頑張っておしゃべりネタを仕込んでいきましょう!

 

 

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とにかく「お母さんが付いてるから大丈夫」と安心させ、

「痛かったり怖かったりしたら泣いてもいいけど、

 危ないから動かないでって言ったときは守ってね」と伝えて、

上手にできたときは大げさなほどに褒め称えています。

 

抜糸も抜鈎(医療用ホチキスを外す処置)も、

大人であっても平然とはしていられないくらいに痛みがあるもの。

(抜鈎は特に、医師の腕によってはかなりの痛みがあるのだとか…。)

それを受けることになるこどもには

『うごかないことだけ』頑張って貰って、

その他の泣きたい気持ちや

つい大声でわめいてしまうことなどは抑制しないということが大切なのだそうです。

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受けた治療によっては

その後もしばらくケアが続くかとは思いますが、

抜糸、抜鈎が済めばとりあえずひとつの山は越えたかなと。

お子さんのこと、たくさん褒めてあげましょう!

付き添い頑張った人へのご褒美はご家族で相談してください(笑)

 

 

今回の説明えほんは2パターン用意してあって、

今ご覧いただいたものは、

抜糸が終わってから退院される方向けです。

 

抜糸前に退院されて、

後日外来で抜糸される方向けには、

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間にこういうのが入りますので、

ダウンロードデータのタイトルをご確認下さい。

 

 

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今回のオプションパーツはこんなかんじ。

よくがんばりましたマークは裏面にテープ貼ってシールにしたり、

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(↑ダイソーラミネートシート貼って紐付けてみた)

紐付けてメダルにしてり

良かったらお好みで遊んでみてください。

処置後に先生たちの前で授与すると

本人も明確に『褒められたな~』という印象が残って

また次来た時に自分はどうしていると良いのか学習しやすいみたいです。

 

 

プレパレーションざっくりまとめ

プレパレーションとは、

子どもが病気や入院によって引き起こされるさまざまな心理的混乱に対し、

準備や配慮をすることによってその悪影響を和らげ

子どもや親の対処能力を引き出すような環境を整えることです。

中央法規出版『病気の子どもへのプレパレーション』より引用

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①正確な情報を提供し、②情緒表現の機会を与え、③医療スタッフとの信頼関係を築く。

 

お子さんの年齢、発達によってアプローチの仕方は

人形遊びを通してだったり、絵からであったり、

言葉であったりと変わってはきますが、

低年齢からでも効果が期待できるものだと感じました。

(私も先日の娘の入院手術で活用してみました!)

 

プレパレーションは相手にその対処能力が備わっていると

信じていなければ始まらないんだとか。

ただの慰めやこども騙しではなく、

『対処能力を引き出す』ということですから、

子育ての一環として実践してみるとやりがいがあるかもしれません。

この記事が少しでもきっかけになれたら幸いです。

治療を受けるご本人も、

支えるご家族も、

少しでも心穏やかに治療に臨めますように。

 

↓抜糸してから退院するひと向け

術後~退院までPDF.pdf - Google ドライブ

術後~退院までJPEG - Google ドライブ

 

↓抜糸前に退院して外来で抜糸するひと向け

術後~抜糸前退院→外来抜糸PDF.pdf - Google ドライブ

術後~抜糸前退院→外来抜糸JPEG - Google ドライブ

 

(※コンビニのコピー機ネットプリントされる方へ、

 プレパレーション準備編 | りんご日記

 ↑こちらの記事でコンビニプリント手順わかりやすく紹介して下さっています!)